2015年9月6日日曜日

小説 仮面ライダーブレイド 宮下 隼一 (著)

 平成ライダーの中でブレイドもかなり好き。本書では番組の300年後の世界が描かれるというので、期待値は大きかった。始も剣崎もアンデッドだから、生きてても不思議はないわけだし。

 しかし読み始めてみると相変わらずひどい。文章は読みづらいし、展開もご都合主義(そう感じるのはひどい文章のせいもあると思うが)。脚本家が小説を書くって、こんなもんなのか。この「小説仮面ライダー」シリーズの文章のクオリティの低さを何度も経験すると、そういうフィルターが自分の中でにできようというもの。

 それでも、剣崎と始の再会があるだけで許してしまう(もう少し盛り上げてほしい気もしたけど)。それに、剣崎がアンデッドとして300年の間に体験した絶望の記述にはちょっと圧倒された。死への渇望を抱いたアンデッドが戦場に身を置きたがるという設定も無理はない。ただ、あのモノリスみたいな石版に無理矢理な設定をつけたのは、自分達がテレビで作り上げた世界観を自らの手で汚したことになるんじゃないかと思うが(著者はブレイドの脚本家)。

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