2015年10月10日土曜日

検証 「イスラム国」人質事件 朝日新聞取材班 (著)

・当時イスラム国人質事件に関わった国内外の朝日新聞の記者達が当時の記録や、その後の取材活動をまとめ上げたもの。総じて、官邸の対応については直接的な批判を避け、事実をして淡々と語らしめるという体裁を取っている。

・事件後に政府は有識者による事件お検証を行ったが、お手盛り感が強い。

・後藤さんと湯川さんがISに囚えられていることを知っていながら安倍首相が中東において挑発的と取られても仕方がない言い回しを不不用意にした。

・ISとの交渉に、ブラック感アリとは言え、パイプが強いトルコを頼らずにヨルダンを頼った。

・ISとの直接交渉は後藤さんの奥さんだけが行い、日本政府は一切関与しなかった。奥さんは、後藤さんが入っていた紛争地域に赴くジャーナリスト用の結構高い保険(1日10万程度で、掛け捨て)を使って、これも後藤さんが築き上げた人脈から、オーストラリアのコンサルタントに依頼して、ISとの交渉を行っていた。

・なお、ISから後藤さんの奥さんに宛てた最初のメールは迷惑メール扱いで気づかれなかったという。

【目次】
第1章 湯川さんの拘束
第2章 後藤さんのシリア入り
第3章 妻へのメール
第4章 中東の悪夢
第5章 翻弄
第6章 渦中のヨルダン
第7章 連鎖する死
第8章 幕引き

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